動画を再生するビジネスマン

スキル不要の時代が来る!?動画自動生成ツールとは?

動画を再生するビジネスマン

ここ最近、動画自動生成ツールが次々とリリースされています。

いよいよITの世界では、AIが活用されたサービスが巷に溢れ、徐々に作業者の仕事を奪っていっている、そのような感覚があります。動画市場でもその波は同様にやってきていて、AIによる動画のクオリティはますます上がっています。

そこで今回は、動画自動生成ツールについて基礎から配信キーワードまで、詳しく見て行きたいと思います。

動画自動生成ツールとは

カメラで動画を撮影する男性

動画自動生成ツールとは、動画制作の経験やスキルがない人でも短時間で動画をつくれるようなプラットフォームサービスです。

動画自動生成ツールの仕組み

動画自動生成ツールは下記のような仕組みになっています。

動画制作のための素材(画像、フォント、テキスト、音楽、動画)

あらかじめ用意されたテンプレートとの合成

動画ファイルとして出力

たったこれだけです。

この3ステップによって、AIがテキストや画像、テロップなど合成し、動画を作成してくれます。

背景にはスマホ向け動画市場の広がり

なぜこうして等が自動生成ツールが益々提供されていっているのでしょうか。それは、動画広告市場が広がりを見せ、さらにその中でもとりわけスマホ向けの動画広告の勢いが目覚ましいからです。

サイバーエージェントの調べによると、2018年動画広告市場は1843億円のうち、85%がスマホ向けと発表されました。(※)

こういった背景により、手軽な動画を数多く作成するニーズが高まっていることが動画自動生成ツールの多くのリリースにつながっています。

※引用元:スキルレスな動画制作ツールが増えている

動画自動生成ツールでできること・できないこと

手を広げるビジネスマン

それではここからは、動画自動生成ツールでできることやできないことを確認して行きます。

まずはできることを解説します。

素材とテキストを選ぶだけで数分で動画を作成できる

動画自動生成ツールは、素材とテキストを選んで、テンプレートを選ぶだけで動画を作成できます。まるでパズルゲームのように、組み合わせで簡単に動画のバリエーションを作成することができます。

素材がなくても動画を作成できる

動画自動生成ツールでは、素材を持っていなくとも、動画を作成することができます。例えば、VIDEOBRAINというサービスであれば、有料画像素材サイト、PIXTAやamanaimagesと提携しています。

画像一つあたり数千円〜の素材が使い放題です。

SFのようなムービーも作成可能

サービスによっては、素材を組み合わせることで、SF映画のようなムービーを作成することも可能です。

動画構成もバリエーションがある

動画制作の際に選択するテンプレートの種類が豊富なことはもちろん、業種や用途によって構成(配信先、配信サイズ、配信秒数、業種、トレンドデザイン)を選ぶことができます。そのため、デザインのトレンドに沿ったフォーマットを利用することができます。

ユーザーが動画広告を閲覧する時間は短くなっていくと言われているため、それに合わせた10秒以内の短い動画も簡単に作成できます。

次に、動画自動生成ツールでできないことを紹介します。

あくまでテンプレート内での編集しかできない

あくまでテンプレートを選択し、そのテンプレートや素材とのマッチングによるパターン作成が基本です。そのため、テンプレートをはずれるようなオリジナル動画を作成することはできません。

具体的にできないこととしては、文字や図形などのベクター処理、レイヤー合成やレタッチ・エフェクト、フレームアニメーション、マルチトラック処理や音声合成などは用意されているもののなかからしか選択することができません。

動画自動生成ツールを導入するメリット・デメリット

「Merit」「Demerit」と書かれたタグ

動画自動生成ツールを使用するメリットやデメリットについても確認して見ましょう。

メリット1:動画作成スキルがなくても動画を作れる

冒頭でも述べましたが、動画作成のスキルがなくても誰でも簡単に数分で動画を作成することができます。

営業の方が、お客様先でイメージ共有のためにその場で制作することもできます。

メリット2:動画広告のPDCAサイクルが高速化する

AIによる、パターンの組み合わせにより動画作成できるので、多変量テストを行えます。

補足ですが、多変量テストの目的は、すべての可能な組み合わせから、最適なバリエーションの組み合わせを決定することです。

似たような言葉でABテストがあります。ABテストと多変量テストの違いは、一度に変更できる要素の数です。

ABテストはAorBの2つですが、多変量テストの場合は二つに限りません。そのテストによって、もっとも効果的なクリエイティブを選ぶことができるため、PDCAを回しやすいという点もメリットとしてあります。

メリット3:動画制作を内製化できる

動画自動生成ツール時代はサブスクリプションであることが多いため、一度契約してしまえば、動画は作りたい放題です。そのため、社内で動画を制作できる状態を作ることができ、動画制作の内製化を実現できます。

次にデメリットです。

デメリット1:デザインがテンプレート数に左右される

わずかなデメリットではありますが、動画のデザインやレパートリーはテンプレートと素材の組み合わせに左右されてしまいます。

しかし、このテンプレートの種類は動画自動生成ツールの命綱になるところでもあるので、その数はどんどん増えていっています。

デメリット2:ソフトによっては動作環境が限られる

例えば、PENCILという動画自動生成サービスがありす。PENCILはWindowsのみでしか、動作が保証されていません。動画自動生成ツールに限ったことではありませんが、事前に知っておくべき内容の一つです。

デメリット3:個人での導入にはまだハードルが高い

動画自動生成サービスは現在のところ、最低でも月額100,000円からという価格設定になっています。そのため、個人で導入できるケースはごく限られた人たちのみではないでしょうか。

動画自動生成サービスの利用が個人でできるようになるには、あと数年は必要です。もしくは、月額100,000円という安くはない費用を支払って利用するかのどちらかです。

動画自動生成ツールで作るのに向いている動画とは

荒い板壁に書かれたクエスチョンマーク

それでは、先述のように便利な動画自動生成ツールですが、どのような目的で動画を作る際にその効果を発揮しやすいのか、見ていきます。

  • SNSでの拡散や認知を狙った動画
  • 友人知人への年賀状、絵葉書、メッセージカード
  • 結婚式のお祝い動画
  • クリエイティブをテストできる、動画ダイレクトメール
  • 動画バナー広告

以上のように、クリエイティブをいくつも制作する、または手軽に制作するようなシーンで活用できます。

動画自動生成ツールを紹介

様々なDIY道具

最近ではいくつか動画自動生成ツールが世の中に登場するようになりました。それらを網羅的にご紹介します。

RICHIKA

RICHIKAはブラウザ上で動画を簡単に作れてしまうプラットフォームサービスです。用意するものは画像素材、動画素材、画面に表示させるテキストのみです。スキル不要で簡単に誰でも動画を作成できてしまいます。

<利用価格>
100,000円/月(制作本数に制限はなし。※無料トライアルがあります。)

<導入実績>
株式会社リスティングプラス、株式会社スマートメディア、株式会社イープラス、アナグラム株式会社、他多数(順不同)。
2019年12月時点で導入企業300社以上。現在も100名のクリエイターを抱え、動画テンプレートを追加しているそうです。

VIDEO BRAIN

素材と文章をアップロードするだけで、AIが自動で絵コンテを生成します。その後、ユーザー自身の調整(フォントの指定など)により、動画が完成するサービスです。動画の使用用途はSNSへの投稿、動画広告、プレスリリース、採用、商品紹介、社内広報と幅広く、デザインの組み合わせは3万通りもあります。

その他の特徴としては、

  • フォントが豊富
  • アニメーションが豊富
  • 動画から自動で文字起こし
  • リアルタイムプレビューによる制作の効率化

などがあります。

また、サービス内容も3ヶ月に1度のペースでアップデートされている点も魅力の1つです。

<利用価格>
150,000円/月
制作本数に制限はなし

<導入実績>
株式会社アクティオ、株式会社ウィゴー、株式会社ビズリーチ、新潟福祉医療学園、他多数

Dynamic3

チラシデータからYouTube動画を自動生成するサービスです。

電通グループ4社(株式会社電通、株式会社電通国際情報サービス、株式会社電通tempo、株式会社電通クリエーティブX)が開発しました。チラシデータからの情報を読み取るため、人力による価格入力ミスを防ぐことができます。

配信メディアはYouTubeのみです。主な利用用途としては、スーパーや飲食店を想定しているようです。

SoVeC Smart Video

AIを駆使して、ブラウザだけで誰でもあっという間にプロのデザイナー級の動画を作ることができるサービスです。最先端デザインクオリティの動画フォーマットが数百種類、定額で使い放題です。

デザインの種類は他サービスに比べると、豊富ではありませんが、アニメーションやエフェクトなど、クオリティは高いです。

<利用価格>
100,000円~/月
制作本数に制限はなし

<導入実績>
livedoorニュース、KEISUKE MATSUSHIMA、アントワープブライダル、等

動画合成エンジンPENCIL

動画素材を組み合わせるだけで動画を自動生成するサーバー組み込み型のサービスです。主なターゲットは、ウェブ制作会社やITベンダーです。サーバー組み込み型のため、情報を外部に出すことなく管理することができます。

仕組みは、動画や画像、テキストや音楽などをあらかじめ用意されたテンプレートと合成し、最終的に動画ファイルとして出力するというものです。

動作環境はWindowsのみに限られます。

<利用価格>
利用形態に合わせて個別見積り

<導入実績>
株式会社日立ソリューションズ東日本、札幌円山動物園公認アプリ、フェリカネットワークス株式会社、他多数

Adobe Premiere Elements

Adobe公式の動画編集ソフトです。

自動で、粗い動画の調整、トリミング、音楽のリミックス、顔検出、手ぶれ補正やスナップ写真などあらゆる機能が備わっています。これらは、Adobe SenseiというAIを活用し実現しています。

ちなみにAdobe Senseiとは、Adobeの人工知能のプラットフォームのこと。名前の由来は日本語の「先生」からきているそうです。Photoshopで被写体をクリックひとつで選択してくれるような機能を担っています。

Adobe Premiere Elementsはもちろん手動でも、リサイズやスローモーション、カラーリングやエフェクトなどもガイド付きで編集することも可能です。

<利用料>
17,800円

動画撮影機能「AIライブストーリー」

「AQUOS R3」に搭載されている、動画カメラで記録した映像をもとに、AIがリアルタイムで約15秒のダイジェストムービーを生成する機能を持ちます。

AIが被写体や構図を自動で分析し、笑顔の瞬間や動作など、動画の見どころとなる部分を判別。動画撮影しているのと同時にダイジェスト映像化してしまいます。

ソフトウェアではないですが、動画自動生成ツールとしてご紹介させていただきました。

ダイナグラム

株式会社オプトのエンジニア組織、OPT Technologiesが開発したインフィード広告用動画大量自動生成ツール。リリースが2017年ですが、その後の情報更新がないため、もしかするとクローズしているかもしれません。利用の際にはよく確認する必要があります。

まとめ

カチンコ

以上、動画自動生成ツールについてを解説してきました。

ツールとしては、9つの動画自動生成ツールを紹介しました。

まだ個人で利用できるのはAdobe Premiere Elements やハードウェアの「AQUOS R3」くらいかもしれませんが、月額価格が10万円なので、個人利用できるプランが提供されるのも数年以内といったところでしょうか。遠くはないと感じます。

また、企業としても利用している業態は、ベンダーや制作会社、メディア会社が多く、頻繁に動画広告やSNS投稿動画を制作する機会がある会社というのが現在の活用シーンのメインになっています。

AIのおかげで動画作成が劇的に簡単になり、こういった会社はローコストでの動画制作が実現できるようになりました。

その一方、動画自動生成ツールでできること・できないことも明確になってきつつあり、高クオリティの動画を制作するにはまだ至っていないようです。(SoVeC Smart Videoは動画のクオリティは確かに高いですが、まだ種類が数百と豊富ではないため、実用面で課題があります。)

AIができるのは単純作業や計算など。動画制作においては、素材とテンプレートを組み合わせることです。ですが、動画は人の心理を突いたものでなければ、今の時代では消費者の心を動かすことはできません。その点、人間の創意工夫によるハイクオリティの動画の方が、現状では効果が高いと言えるのではないでしょうか。

現代階では動画制作会社様へ依頼して、動画作成してもらう方がオリジナリティがあり、より効果的な動画を作れると言えるかもしれません。

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