「usability」と書かれたノート

ユーザビリティを改善してコンバージョンアップを狙おう!

「usability」と書かれたノート

「せっかくWebサイトを作ったのに、ユーザーがすぐに離脱してしまう…」そんな悩みを抱えていませんか? コンテンツそのものはクオリティが高く、デザインにも大きな問題がないのであれば、原因はユーザビリティの低さにあるのかもしれません。

今回は「そもそもユーザビリティって何のこと?」という基本編から「具体的に何をすればいいの?」という実践編まで、おさえておきたいポイントをまとめました。より多くのユーザーを惹きつけてコンバージョンアップを目指しましょう!

目次

そもそもユーザビリティとは?

タブレットを使う老女性

「よりユーザー目線に沿ったWebサイトにしたい」そんな思いで色々と手を尽くしていると、じきにたどり着くのが『ユーザビリティ』というキーワードでしょう。ユーザビリティを高めることで、ユーザーは滞在率・リピート率が高まり、目的とする行動を起こしやすくなります。コンバージョンの向上に直結するのです。

まずは、ユーザビリティとは何なのか、基本的な知識をおさえておきましょう。

ユーザビリティの定義と3つの要素について

ユーザビリティにはさまざまな解釈の仕方がありますが、よくWebマーケティングの世界ではISO(国際標準化機構)によって作られた定義が使われます。これによると、ユーザビリティとは「特定の製品が、特定の利用者によって、特定の状況下において、特定の目的を達成するために用いられる際の『有効性』『効率性』『満足度』の度合」とされています。

噛み砕いて説明すると「対象となるユーザーが、正しく・効率よく・満足感をもって、想定された目的を達成できるかどうか」を判断するための基準と言えるでしょう。

その1.有効性について

製品やサービスを利用する際の大前提として「正しく機能するか・使えるか」ということが挙げられます。例えば、とあるユーザーが買い物をするためにショッピングサイトを利用するというケースを考えてみましょう。

画面のどこをクリックすれば目的の画面に行きつくのか、画面内のどこに何が配置されているのかが分かりにくかったり、購入フォームへの入力がややこしかったりという問題が壁となり、結局購入手続きが完了できなかった…という場合、有効性という観点ではマイナス評価となるのです。

この有効性という考え方についても解釈は分かれており「有効性あり」「有効性なし」の2つで判断する場合もあれば、より評価を段階別に分けて「目的が達成できれば良」「途中までたどり着ければ可」「全く行きつかないなら不可」とする場合もあります。

評価する製品・サービスによって解釈は変わってくるでしょう。

その2.効率性について

効率性とは読んで字のごとく、効率の良さの度合いです。「目的を達成するまでの時間はどのくらいか」「手間はどれくらいかかるか」で判断します。ただし、効率性は『有効性』が確保されていることが大前提です。

ショッピングサイトの例であれば、買い物という目的自体は達成できるものの、クリックするたびに新しいウィンドウに切り替わったり、同じ画面を何度も行ったり来たりしなければならなかったりすれば、効率性は悪いと判断できます。

効率性については、そのままだと人のクセや好みによって左右されることがあるため、目的達成までの所要時間や画面遷移の回数など、具体的な数字で評価するケースが多いです。

その3.満足度について

満足度は、さらにユーザーの個人差が大きく出るところです。「ユーザーが製品・サービスを利用してどのくらい満足したか」を測ります。

満足度については、ユーザーの主観に基づくため、数字の信頼性を求めるならより定量的に判断することになります。多くの場合は、ユーザーに対して使用後のアンケートを求めてデータをとることになるでしょう。

5段階評価や10段階評価のアンケートで満足度を一人ひとりの満足度を確認し、さらに、アンケートデータを出来るだけたくさん集めることで1つ1つの回答の影響力を小さくするのです。

なぜユーザビリティという考え方が重要なのか

ユーザビリティという観点が重要である最大の理由の一つが、製品・サービスの提供者とユーザーの目線には差があるということです。

提供者は、自分のコンテンツを製作し、提供することにのみ思考が偏りがちです。そのため、ユーザーの手元に実際届いた時の使用状況をあまり想像できていない、というケースが多数発生します。せっかく良いものを作っても、使いにくさを理由にユーザーに受け入れて貰えないのです。

さらに、Webの持つ特性がユーザビリティの必要性を高めています。Web上では、ユーザーは自ら操作し、訪問し、選択するという能動的な行動をとります。そのため、少しでも不快を感じるとユーザーはあっという間に離脱してしまうのです。

Webは利便性が高く、選択肢が豊富に用意されています。ターゲットユーザーをつなぎとめておくためにも、ユーザビリティは重視せざるを得ないのです。

ターゲットによってユーザビリティの定義は異なる

一口にユーザビリティと言っても、一律同じような基準が当てはまるわけではありません。提供する製品・サービスをどんなユーザーが使うのかによって、ユーザビリティの評価は大きく変わってくるのです。

先程のショッピングサイトの例をとっても、ユーザーのパターンはいくつも考えられます。ユーザーがサイトのリピーターか、初めてのアクセスかで評価は大きく変わるでしょう。さらに、すでに買うものが確定しているのか、ショッピングサイトを検索しながら検討するつもりなのかによって、サイトの使い方そのものが変わってきます。

認識しておくべきなのは、製品・サービスが想定しているターゲットユーザーがどんな人物なのかを明確にしておくことが重要だということです。

ユーザビリティを改善するとどんな効果があるのか

デザイナーがデザインの説明をする様子

ユーザビリティの定義と重要性については理解していただけたところで、次に気になってくるのは効果面についてでしょう。ユーザビリティを改善することで、実際にどのような効果が期待できるのかをまとめました。

コンバージョンが向上する

ユーザビリティを高めることは、ユーザーが目的達成する可能性を高めることに直結します。ショッピングサイトであれば注文画面まで遷移し購入手続きを済ませ、会員サイトであれば登録画面に遷移し会員登録を完了できます。

今までユーザビリティの悪さが壁となり、見込み客や単なる閲覧者に留まっていた人々が、顧客にランクアップするのです。コンバージョン率が高まり、今まで以上に利益をもたらすでしょう。

滞在時間・回遊率が向上する

ユーザビリティの高い商品やサービスは、ユーザーを長く留めることができます。Webサイトであれば、ユーザーは画面に長く滞在してくれるため、競合サイトへの離脱率が低下するでしょう。

さらに、ユーザーが使いやすさを実感すれば、Webサイト内の回遊率も高まります。もし関連リンクなどがあれば、他のWebサイトへの遷移率も高まるでしょう。

リピート率が向上する

ユーザビリティの高いWebサイトは、ユーザーをリピーター化させます。たとえ複数の競合サイトがあったとしても、高い満足を提供してくれるサイトをメインに使用すると考えられるのです。

ショッピングサイトを例にとっても、今や同じようなWebサイトはインターネット上に乱立しています。もし今あなたに欲しい商品があり、複数のサイトで同一の商品が取り扱われているとしましょう。商品そのものに対する付加サービスや金額の差などの特別な要因がない限り、メインで使用するのはユーザビリティの高いショッピングサイトではないでしょうか。

「このWebサイトは自分に合っている」「使いやすいから今後も使おう」とターゲットユーザーが感じれば、その後も繰り返し訪問するようになるのです。

ユーザビリティを改善するための具体的な方法

アプリのデザインプロトタイプを作るデザイナー達

ユーザビリティを改善することで得られるメリットは大きいことを理解して頂けたのではないでしょうか? 「ぜひ自分のWebサイトのユーザビリティを高めたい!」と感じた人も多いでしょう。とはいえ、具体的に何を改善していけばいいのでしょうか。

ターゲットユーザーをどのように設定するか、Webサイトの使用目的は何かによって、改善するべき具体的な方法は異なります。しかしながら、どんなWebサイトでも改善することで一定の効果が見込める共通の方法というのはいくつかあるのです。

手を付けやすくてすぐに実践できる対策の中でも、改善するべき優先度の高いものを紹介します。

最初の画面に載せる情報を最適化しよう

ユーザーにとってのファーストビュー画面では「このサイトでなにを得られるのか」「特に重要な情報は何か」をまとめておきます。最初に目にした情報で、ユーザーはその後もサイトに滞在するか、離脱するかを決めるからです。

情報の最適化のため、画面全体の余白やフォントのサイズにも注意するとよいでしょう。

適切な速度で画面が読み込めるようにしよう

もはやだれもがインターネットに親しんでいる現代。誰でも簡単かつ気軽にWebサイトにアクセスできるようになりましたが、その分ユーザーの目は厳しくなり、ジャッジはより厳しいものとなっています。アクセス直後に見切られ、離脱されることも珍しくないのです。

まずユーザーが「このサイトは使いにくい」と感じるのは、画面読み込みに時間がかかりすぎる場合です。読み込み速度の目安は2秒以内であり、3秒を超えたとたんに急に離脱率が激しく高まるといわれています。

画像の容量を軽くしたり、動画の再生準備時間を短くしたりと工夫しましょう。

ユーザーがストレスなく操作できる構成にしよう

目標は、初めてアクセスしてきたユーザーでも操作できるような分かりやすい画面構成にすることです。

スクロール量・クリック数などに注目し、出来るだけユーザーが手間をかけずに目的の画面に行きつけるように心がけましょう。とくに最近はスマホの普及により、大量スクロールが嫌われる傾向にあります。

Webサイトの中でも使用頻度の高いメニューや閲覧率の高い情報は、すぐに見られる場所に配置しましょう。

さらに、いくつも画面移動しているうちに、自分が今どの階層の画面にいるのか分からなくなる…というのも、ユーザーがストレスを感じやすい場面です。メニューを色分けしたり、一目で重要度が分かるようにデザインを区別したりと工夫しましょう。

直感的な操作ができるようなデザインがおすすめ

ユーザビリティを高めるためには、ほんの小さなデザインの違いも重要です。例えばページを進めるなら「次へ」「確定」という右向きの矢印アイコン、引き返すなら「戻る」「キャンセル」と書かれた左向きの矢印アイコンにすれば、多くのユーザーにとって馴染みがあり直感的に操作しやすいでしょう。

購入画面や会員登録画面の手前でも、より「簡単そう」「手軽に出来そう」と思わせるようなデザイン表示があれば、ユーザーの行動の後押しになります。

「カンタン3ステップ」「無料」「1分で完了」などのワードが組み込まれているだけで、ユーザーが操作する時の心理的な抵抗感はぐっと下がります。

目的画面の操作はとくに簡単にするべし

ユーザーが目的達成するための画面はユーザビリティの有効性を左右し、コンバージョンにも直結します。

ショッピングサイトの購入フォームであれば、入力内容の条件をあまり厳しくし過ぎたり、必須入力項目を増やし過ぎたりしないようにしましょう。システムにより自動化できる部分があるなら、極力自動入力部分を増やすことをおすすめします。

入力そのものをなるべく減らすため、記述式ではなくチェックボックスによる選択式にするのも良い方法です。

実際にユーザビリティが改善された事例を紹介

笑顔でホワイトボードの前に立つ男性

具体的に、ユーザビリティに注目して改善のための行動をしたことで、大きな効果を得ることができた事例を3つ紹介します。

ボタン1つの変更で莫大な売り上げUP!ショッピングサイトA

あるショッピングサイトAがさらなる売上UPのためにユーザビリティに着目し、改善点を「新規登録」のフォームに絞りました。

ユーザーへのヒアリングをしたところ、そもそも「新規登録」というワードに敷居の高さを感じていたことが判明。さらに、一部のユーザーは会員登録した時の情報を次回以降も入力しなければ購入に行きつかないため、メールアドレスやパスワードの入力で弾かれているということも見えてきました。

これを受けて、ショッピングサイトAは「新規登録」ボタンの表記を「次へ」に変更。さらに、購入時必ずしも会員登録は必須ではなく、次回以降の購入をすでに想定しているという人のみを対象として、任意の会員登録を勧めるといった形に変更しました。

結果、見込み客から購入客に変化した人数は45%の上昇、年間で300億円の売上増につながりました。

商品画像を改善するだけで客足が回復したジュエリーショップB

ショップサイトリニューアル後に売上が低迷したジュエリーショップB。デザインや導線に大きな問題はありませんでしたが、売上の大半を占めていたスマートフォンからの購入率が極端に下がり、さらに商品詳細画面のページビューが3分の1に低下していました。

調査を進めるうちに分かったのは、商品の情報をより正確かつ魅力的に伝えるために、非常に重い写真を多数掲載するようになっていたということです。

スマートフォンでの閲覧時に画面がフリーズしたり、動きが悪くなったりすることで、ユーザーはストレスを感じたり「ちゃんと購入できるのだろうか」という不安感を持ったりしていたのです。画像の解像度を落とし、掲載枚数も減らすことでユーザビリティが回復し、客足も戻ってきたということです。

ページ遷移先を正すことでユーザーの離脱が減少した税理士法人C

税理士法人はただでさえ専門的な用語が多く、詳しい内容を掲載しようとすればするほど1ページ当たりの情報量は増加します。

税理士法人Cが運営するWebサイトは、サイトボリューム400ページ・セッションは2.5ページという大ボリュームです。しかしながら、どうしても税理士法人Cから配信される情報が必要だという人は、きちんとサイト内を回遊してくれるもの。

税理士法人CのWebサイトの問題は、トップ画面の「遷移先のページタイトル」と「実際の遷移先画面の掲載情報」にずれがあることでした。

例えば「税理士法人Cの提供サービス」は「相続とは何か」について書かれた画面に、「相続とは何か」は「サービス料金について」の画面に行きついていたのです。運営側から見れば違和感がないものでも、ユーザーからすれば「そういうことが聞きたいわけではない」とストレスを与えていたのです。

トップ画面のリンクに対して、ページ遷移先の情報とマッチするタイトルを付け直しただけでページビュー数は回復しました。直感的な操作が出来るようになったことで、ユーザビリティが向上したのです。

ユーザビリティが優れているサイトを紹介

ユーザビリティが優れているサイトを実際にチェックすると、どんな部分に特徴があるのか見えてきます。特に下記サイトは、高いユーザビリティを誇るためあなたも繰り返し使っているのではないでしょうか?

誰もがご存知大手検索サイト Yahoo

Yahoo JAPAN

https://www.yahoo.co.jp/

Yahoo!JAPANは、多くの人がメインの検索サイトとして使用しています。

最も必要とされている検索窓はトップページ上部の中央に配置されています。リアルタイムでニュースをチェックしたいというユーザーニーズに応えるため、最新トピックスは検索窓のすぐ下にあり、該当情報が見つかればわざわざ検索窓に入力する手間も省けるのです。

会員登録に関する情報は画面右側に配置され、ログインやメールボックスのチェックが出来るコーナーになっています。トップページからあらゆる画面にワンクリックで飛ぶことができ、しかもどこに求めるリンクがあるのか直感的に分かりやすい画面です。

誰もが一度は使ったことがある宿泊予約サイト じゃらん

じゃらん

https://www.jalan.net/

大手宿泊予約サイトであるじゃらんも、非常にユーザビリティに優れています。トップ画面を見ると「すでに決めた宿があり、空き状況を調べたい人」「宿泊する都道府県だけが決まっている人」「日付や宿泊人数等条件にある宿泊施設を探したい人」など、色々な属性のユーザーをターゲットにしています。

トップの画面1つで、上記のどんなシチュエーションのユーザーにも対応できる画面構成になっていることは驚きです。多くの宿泊予約サイトがひしめき合う中、トップレベルの人気を集めていることについて、ユーザビリティという面からも納得がいきます。

世界最大手の巨大通販サイト Amazon

Amazon

https://www.amazon.co.jp/

何かネットショッピングをするならAmazonをメインで使用しているという人も多いでしょう。

まずは、欲しいものをすぐに検索できるように検索窓を最上部に配置していることに注目です。検索窓の右側には「カート」という項目とログインボタンが配置されています。ユーザーが一番に注目するところに、最もクリックし注目するであろう情報を持ってきているのです。

さらに、ユーザーの心理を巧みに分析した画面構成にも注目してみましょう。「ネットで注文する=急ぎで欲しいものがある・今すぐに探したいものがある」というユーザー層に合わせて、シーズンものの商品や値引きアイテムの特集がなされており、それらキャンペーン情報は画面中央に大きく表示されているのです。

まだ具体的になっていないユーザーニーズに対して働きかけ、購買意欲を高める効果があると考えられます。コンバージョンアップに大きく寄与しているでしょう。

ユーザビリティ改善がコンテンツをより魅力的にする

「usability」と印字されたブロック

コンテンツがどれほど優れていても、ユーザーにとって使いにくく、目的を達成できないものからは客足がどんどんと遠のいていくものです。

ユーザビリティを改善することは、コンバージョンアップに直結します。運営側の目線ではなく、ユーザー目線で今一度自身のコンテンツを見直してみましょう。ユーザビリティを改善する前と後では、結果が大きく変わってくるはずです。

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