KPI

SEOのKPI設定は難しい?正しいKPIでPDCAを素早く回そう!

KPI

近年のインターネットの進展により、「SEO」は常に取り上げられる最重要ワードの一つとなりました。SEOとは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」を意味し、ウェブ業界における集客施策の一つです。

そして、SEO対策で欠かせないのが「KPIの設定」です。正確なKPI設定による目標達成度の可視化は、より高い成果を得るためにPDCAを回す過程において重要な軸となります。この記事では、SEO対策を行う上でのKPI設定の重要性からその設定方法までを分かりやすく解説します。

KPIとは

KPIを見つめる男性

先ほど、「KPI」はSEO対策において必要不可欠であると説明しました。では、そもそもKPIとは何を意味するのでしょうか。

KPIは「Key Goal Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。つまり、目標の達成度を検証するための指標のことです。

SEO施策におけるKPIとは

サイト運営者がオンラインコンテンツを所有することにおける最終目標は、より多くの収益を得ることでしょう。そして、収益拡大のためには運営するサイトを検索エンジン向けに改善し、サイトの上位表示を獲得する必要があります。このための取り組みのことをSEO対策と言います。

SEOは非常に多くの施策が存在し、その適正性は世の中のさまざまな要因によって常に変動しています。そのため、一度上位を獲得できたとしても、安心してそのまま放置していたらいつの間にか表示順位が大きく降下してしまった、という事も起こりかねないのです。

そのような事態を避けるために、設定したKPIをもとに進行中のSEO対策の有効性を定期的にチェックする必要があります。

KPIの設定を誤ると

Googleによるランキングアルゴリズムは200を超える基準により日々アップデートされています。それにより、絶対的な有効性を持つSEO対策というものは存在しないため、PDCAを回しながらサイトの改善化を進めることになります。

PDCAを回す上でKPIが軸となるということは先に触れましたが、この過程で重要なのが、「適切なKPIを設定する」ということです。KPIとする指標の選定を誤ると、進行中の対策の良し悪しを正確にジャッジできずに誤判断を招き、施策の軌道修正のはずが逆効果を生むことにもなりかねません。

例えば、やみくもに「設定したSEOキーワードの表示順位1位」だけを狙ってKPIを設定し、キーワードのランキングのみを追っていくとします。この場合、順位が下がった際にその事実だけでは降下した要因を突き詰めることはできないため、必然的に改善策は立てられず、KPIを設定した本来の目的を失った状態となります。

KPIの設定は難しい

SEOにおいてKPIを設定することが難しいとされる理由はいくつかあります。
まず、KPIとなりえる指標は非常に多く存在します。評価基準とするKPIの数は多すぎると指標としての役割が薄れてしまうため数を絞る必要があります。

そして、どのようなKPIが運営するサイトに合っているのか、適正なKPIを見極めることも難しいところです。ここで注意が必要なのは、そもそもKPIは目標の達成度を検証するものですが、その目標を認識できていないという事態が起こりがちだということです。これについては次で詳しく説明します。

また、KPIは複数のものから多角的に捉えることで正確な検証が可能とされています。そのため、それぞれのKPIの相補性や独自性などについても深く検討される必要があります。

これらのどの作業も一筋縄ではいかず、それが設定が難しいとされる所以です。

KPIとKGI

KPIにとってKGIは欠かせないものです。KGIとは「Key Goal Indicator」の略で、日本語では「重要目標達成指標」と呼ばれます。売上数や成約数などがこれにあたり、数値化された最終目標のことを指します。KGIが結果を、KPIはその過程を計測するための指標であり、言い換えると、KPIはKGIという最終目標到達に向けクリアすべき中間目標ということになります。

サイト運営者にとってのKGIは「収益増加」です。よって、常に収益を意識したKPI設定を行うことがマストです。

通常KPIは複数設定されますが、必ずしも全てを達成すべきだとは限りません。結果的に成果が上がれば良いのです。例えば、アクセス数が目標より少なかったとしても成約率の高さで目標成約数に達することができれば、結果的にKGIは満たされたことになります。表示ランキングなどの小目標に執着しすぎることはKGIを見失う起因となり、危険なので注意が必要です。

SEO施策にKPIを設定するメリット

何かを指指す女性

目標到達までのプランがクリアになる

KPI、KGIはともに目標が具体的に数値化されたものです。ゴールが具体的な数値で設定されていると、途中で経過すべきポイントはどこか、またどのくらいのペースで通過すべきかも逆算で洗い出しやすくなります。KPIという明確で扱いやすい数値が通過点として設定されていることにより、SEOにおける作業全体の正確性と生産性が上がるのです。

現状を把握しやすい

SEOはPDCAを回しながら徐々に改善していくものなので、成果が出るまでには時間がかかります。この長い道のりの中で、「進んでいる方向は本当に正しいのか」、「現在の位置はどの辺りなのか」を中間的に確認できる羅針盤がKPIであり、SEO対策という長期スパンの繰り返し作業においては欠かすことができない大きな助けとなります。

共有しやすい

また、KPIには「誰もが共通認識の上で扱える」というメリットがあります。誰もが公平に判断できる指標であるため組織全体での意思統一が図りやすく、目標に対して円滑に取り組みを進めることが可能になります。

KPI活用によって最終的に得られるメリット

KPIの効果的な活用によりSEOが向上し上位表示を獲得できると、最終的には以下のような大きな利点を得られます。

  • ブランドの確立(業界における信頼を得られる)
  • サイトの露出増加
  • 新規顧客の獲得
  • 費用対効果の増加

KPIの具体例を紹介

EXAMPLE

ウェブマーケティングで指標とされるKPIは数多く存在します。ここでは運営するサイトの種類や業態に合ったKPI活用例をご紹介します。

ウェブメディアサイトの場合

オウンドメディアやブログを運営する場合のKGIは「広告収入の増加」です。このKGIにおいて中間指標として役立つ主なKPIは以下の3つです。

  • オーガニック検索流入数(※) →「流入数◯アップ」
  • コンテンツ更新数 →「毎月◯記事更新」
  • リライト数 →「月に◯時間記事修正の時間を作る」

広告収入を増やす際にカギとなるのは、何と言っても集客です。サイト運営者はオーガニック検索からの流入数増加をKPIと設定し、優先的に取り組む必要があります。

また、コンテンツの数を増やすことやリライトによる改善も有効な策です。これらはサイトの最適化を促進するため、検索ランキングの向上へとつながります。

(※) オーガニック検索流入数:自然検索流入数。自然検索とはユーザーが検索結果一覧のうち広告枠外のホームページにアクセスすることを指し、流入数とはアクセスされた数を指します。

ECサイトの場合

ECサイト(EC: electronic commerce / 電子商取引)の運用者にとってのKGIは「売上高」です。例としては「来月の売上高を◯%アップする」といったものが挙げられます。そしてこのKGIにおいて役立つ主なKPIは以下の3つです。

  • UU数(※1) →「UU数を◯人アップ」
  • CVR(※2) →「CVRを◯%アップ」
  • 客単価(1回あたりの購入金額)→「客単価を◯円アップ」

売上アップを狙った場合に最も効果が見込めるKPI設定は、サイト訪問者数の増加と購入率のアップです。上記のようなKPIを設定したら、それをもとに具体的な施策を立てましょう。例えば、購入動線の再検討や直帰率(※3)を下げることなどが考えられます。

(※1)UU数:ユニークユーザー数。指定集計期間中にウェブサイトに訪問したユーザー数を表します。 同じユーザーが期間中に繰り返し訪問した場合は、重複の扱いになりカウントされません。
(※2)CVはコンバージョンで、サイトにおける最終的な成果のことを意味します。例えばECサイトなら商品の注文数、ウェブメディアサイトなら広告のクリック数、他には会員登録数や資料請求数、ホワイトペーパーのダウンロード数が挙げられます。CVRはコンバージョン率で、アクセスやユニークユーザーがコンバージョンに至った割合を指します。どのサイトもコンバージョン率の最大化を目標に掲げています。
(※3)直帰率:サイト訪問者が始めのページだけを見て他のサイトに移動してしまったセッションの割合です。直帰率が低く、滞在時間が長いサイトを作ることが求められます。

ランディングページの場合

ネット広告やリンクなどから流入してきた特定のニーズを持つユーザーを、商品やサービスの購入・問い合わせなどといったアクションに結びつけることがランディングページ(LP)のKGIです。このKGIにおいて役立つ主なKPIは以下の2つです。

  • CVR →「CVRを◯%アップ」
  • アクセス数→「アクセス数◯アップ」

アクセス数はどのような媒体でも必ず活用している主要なKPIです。目標問い合わせ数や購入数から目標アクセス数を逆算し、定期的に微調整を加えながら改善化を図りましょう。

そして最も重要なのはCVRです。ランディングページの場合はお金をかけて広告を出しているので、比較的多くアクセスを集めることはできますが、集客があっても購入に至らなければ費用対効果は低下の一途です。コンテンツの内容を改善したり、問い合わせボタンや資料請求フォームの場所などといったデザイン面に改良を加え、CVRの最大化を図りましょう。

その他の主要なKPI

  • PV数:ページビュー数。ページが閲覧された回数のことです。ページごとの注目度を測ることができます。サイト全体のアクセスを増やしたい場合はPV数が高いページを参考に他のページを改良したり、ニーズが高いコンテンツを増やすというのも戦略です。
    特定のページのPV数を上げたい場合は、内部リンクの貼り付けや関連するコンテンツの充実度を高めるなどの工夫を凝らすことで効果が見込めるでしょう。
  • セッション数:セッションとは、ユーザーがサイトに流入してから操作を行い、離脱するまでの時間のことです。セッション数とはセッションが合計で何回行われたかを表す数値です。ユーザーが30 分以上の間隔を空けて同じサイトにアクセスした場合はセッション2とカウントされます。ちなみに、この場合ユニークユーザー数は1とカウントされます。
  • CPA:CPAはCost Per Actionの略です。ランディングページなどの運営者が集客の確保のために費やした広告費などの総額を契約件数で割ったものです。つまり、コンバージョン1件につきどれくらいの費用がかかったのかを示す数値です。広告を活用した運用を進める際は、この指標を基に広告費用と利益のバランスを図りましょう。

KPIの設定方法

右肩上がりのグラフを描く

KPIはKGIをブレイクダウンしていくことにより導き出すことができます。ロジックツリーを用いるのも一つの方法です。一度KPIを設定したら定期的に数値を見直し、継続的なブラッシュアップを心がけましょう。ブラッシュアップによって施策の最適化を目指します。

現実的なKPIを設定する

前にも述べた通り、KPIとはKGIから逆算された小目標です。すなわち、KPIはKGIに登りつめるまでの階段のような役割です。登ることに意味があるので、KPIの目標設定は非現実的に高いものにはせず、工夫や努力次第で達成できそうな設定にしましょう。あまりにハードな設定にすると、達成できなかった際に改善どころか方向性を見失ってしまう危険性が生じてしまいます。

KPIは数値で設定する

KPIは数値によって見える化されることに意味があります。これによる利点については「2. SEO施策にKPIを設定するメリット」の中で触れました。目標をより現実に近づけるために、KPIは曖昧なものではなく客観的かつ明確であるべきです。

例えば「集客力を上げる」ではなく、「1ヶ月でユニークユーザー数の◯%増加を狙う」という誰とでも共有できる明確な指標を基にしましょう。

原因の追求が可能なKPIを設定する

KPIを達成できた場合、できなかった場合の両方において原因の追求は必要不可欠です。成功した要因、失敗した要因は今後に生かす必要があるからです。
例を一つ挙げると、ユーザー数を全体で捉えるよりも新規ユーザー数を分けて捉えた方が、新たにとった施策によってどれほどの新規の集客効果が起きたのかが把握しやすくなります。

ツールの活用

SEO対策におけるKPI設定に役立つ便利なツールがいくつかあります。

一つ目はGoogleアナリティクスです。こちらはサイト運営においてのマストツールと言えるでしょう。流入数、ページビュー数、直帰率、コンバージョン数などといったデータを主に取得できます。

二つ目はGoogle Search Consoleです。こちらもGoogleの無料サービスで、サイトの掲載順位の監視や管理、改善を行う際にする役立つ情報が得られます。

三つ目は検索順位チェックツールです。無料版、有料版ともにさまざまな種類があり、長くなるのでここでは紹介しませんが、目的や使い勝手に応じて選定しましょう。

まとめ

KPIツリーのイメージ

SEO施策におけるKPIの設定は奥が深く、繰り返しの作業の中でコツを習得していくことになります。慣れるまでは、最も効果が上がりそうなものにフォーカスして取り組みましょう。

基本的にはGoogleが提供する最新の公式情報を把握していれば検討が大きく逸れることはないはずです。成果が出るまで時間はかかりますが、辛抱強く知識と経験を蓄えることに限ります。

KPIを含むSEO全般に関してはGoogleのこちらのページ(検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド)を参照することをお勧めします。

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